タ イ ト ル
趣 旨
構 成
プレゼンテーション及び各プレゼンテーションの目論み
ディスカッション1
ディスカッション2
大会長発言(クロージングリマーク)
特別パネルディスカッション資料をすべてダウンロード
※PDFファイルをご利用頂くには、
Adobe Reader
(無料)が必要です。
日時
:6月22日(日) 8:30〜11:30
場所
:第1会場(神戸ポートピアホテル・ポートピアホール)
1.タイトル
『未来へ歩む』
宿題報告:透析病態の観察から病理仮説の構築へ、そして治療戦略の策定へ
2.趣旨
(1)血液浄化のメインストリームが
何を成し遂げたか?医療水準の実態の整理(レビュー)
(2)これまでの知見や成果は発生病理的に
どのような意義があるか(仮説構築)
(3)そして今後の血液浄化が解決すべき研究課題と
治療戦略の方向性(提言)
についてパネラーが宿題報告の形でプレゼンテーションとディスカッションを
行う。
断片的な例証ばかりでは病態の理解は深まらない。
医学の進歩のためには、敢えて大胆な仮説構築により病態を体系的に
とらえることも必要である。
仮説は研究の方向性を明確にし、スピードアップにもつながる。
統計学をベースするEBMの潮流とは対照的なアプローチを採用することが
本企画の第一の特徴である。
第二の特徴として、網羅すべき重要なテーマを分担するため、各パネラーには
事前にレビュー、仮説構築、提言に関する宿題が与えられ、その報告を
プレゼンテーションやディスカッションに加えて いただくという宿題報告の形を
採用することである。
本企画は第53回日本透析医学会において、会長講演に代わる重要な
位置づけであるため、従来のシンポジウムにありがちなbig nameの顔見せ
興行とは一線を画したい。
よって、プレゼンテーションではインパクトに乏しい狭い領域のオリジナルデータを
だらだら発表しな いこと。
パネラーには以上の点を十分にご理解いただき、宿題報告パネル
ディスカッションの成功にご尽力 いただきたい。
最後に、透析医学も医学の一員であるから、とりわけ発展のめざましい
分子生物学、細胞生物学、 そして老化学の視点から、腎不全病態の
発生病理を体系的に解釈することが必須である。
従って、ホメオスタシス、タンパク質変性、細胞増殖状態、代謝回転、
機能的ポピュレーション、エネルギー 産生、ミトコンドリア、免疫能、
炎症(抗炎症)、シグナル伝達などが 本企画全編を貫くキーワードとなる。
※各パネラーの準備の負担を低減するために、データ、図譜、文献情報、
知恵をお互いに融通し合うことが不可欠。コーディネーターおよび
大会事務局はあらゆる面でサポートを行う。
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3.構成
(1)各演者によるレビューと宿題報告(プレゼンテーション):105分
(2)病態理解のための仮説の提唱と今後の研究課題
(ディスカッション1):35分
(3)治療戦略の提言(ディスカッション2):25分
(4)大会長によるクロージングリマーク:15分
区分は便宜的なもので連続的に行う。
第1部
第2部
第3部
第4部
プレゼンテーション
15分×7=105分
パネル
ディスカッション
35分
パネル
ディスカッション
25分
closing remark
15分
レビューと宿題報告
病態理解の
ための仮説
治療戦略の提言
治療戦略の提言
※抄録はオーバービュー(コーディネーターで準備)、各パネラーの
プレゼンテーション、パネルディスカッション1 と2(コーディネーターで準備)、
大会長発言の計11 article とする。
パネルディスカッションの抄録には討議予定の項目を挙げ、結論は書かない。
パネルディスカッションのスライドはコーディネーターと演者で事前に調整して作成する。
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4.プレゼンテーション及び各プレゼンテーションの目論み
(以下敬称略)
司会・メディエーター
バイオフィジックス研究所 金成泰
川島病院 水口潤
(1)血液浄化の除去性能とuremic toxin の今日的再検証
大阪市立大学人工腎部 武本佳昭
血液浄化の本道は腎臓に倣った除去特性(性能)である。大小さまざまな尿毒素(uremic toxin)の蓄積と病態の発生機序の関係を細胞生物学的、分子生物学的な観点から整理し、大小さまざまなターゲットを念頭においた総括的な除去戦略や除去達成指標について考察する。また、間欠治療の枠内でも出現するHDF における特定の徴候に対する臨床効果の発現機序についても検討する。除去性能を論じながらキネティックスの観点も念頭におく。
(2)血液浄化のキネテックスとホメオスタシス:されど病態は進む
大分大学 友雅司
間欠型治療が成立する根本原理は、毒素を蓄積するタンクとしての収容能力と緩衝系のホメオスタシス保持能力である。いずれかあるいは両者が限界に達した時に尿毒症が発症する。特に、酸化ストレス経路、カルボニルストレス経路は正常のバランスからはほど遠い点に着目し、各経路の中間体も含めたマスバランスから排泄戦略を考え、ひいてはホメオスタシス改善を目指す。コラーゲン、アミロイドなど代謝回転の低い生体の構築タンパク質の変性も論じる。
(3)ハイパフォーマンス膜はどこまで進化しうるか:なお残る不満の数々
湘南工科大学 山下明泰
今日、親水化剤としてのPVP の全盛期であるが、PVP の生体適合性には問題がある。理想的な親水化剤の性質を考え、新しい親水化剤の可能性について展望する。製膜技術革新により拡散、濾過を原理として理論的にどこまでクリアランスは改善させうるか、今後時代を変える画期的な膜とはいかなるものであろうか。また、クリアランスや除去率の目標値にはキネティックスが大きく関与することにも触れる。
(4)透析液の組成の検証と無菌調製バリデーションの展望
川島病院 土田健司
わが国の透析液は一つの成分を変更するだけで治験を必要とし、経済的に非効率である。至適組成への収束が遅れる弊害を打開する方策を論じる(局方認可)。透析中にさまざまな副反応が見られるが、透析液組成に基づくものそうでないものも含めて原因を整理検証する。至適なアシドーシス補正の方法についても論じる。透析液の清浄度に関しては、汚れた透析液を浄化するのではなく、初めから無菌、無パイロジェン透析を調製する方が賢明である。そのためのシステムとバリデーションについて述べる。
(5)透析患者の“異栄養症”とは何であったか
向陽メディカルクリニック 青池郁夫
平沢由平先生は透析治療の最大の問題は筋肉異栄養症(異化亢進、栄養障害)と述懐された。やはりこのテーマをカバーする演者は新潟から登場願いたい。現状の透析でも筋肉異栄養症は進行するのか、であればその原因としては何が重要か、予防の戦略は何かを細胞生物学(細胞増殖など)の観点も踏まえて分析する。透析患者の筋肉のパワー、持久力がともに低下していることも踏まえ、ミトコンドリアとエネルギー産生にもスポットを当てる。
(6)動脈硬化の進展:CKD から透析病態へ
矢吹病院 政金生人
筋肉異栄養症とならぶ透析患者の問題は動脈硬化である。まずは、透析患者の動脈硬化の病理を徹底的に分析する。その上で、よく知られた動脈硬化のリスクファクターに加え、腎不全が動脈硬化を進展させる独自のメカニズムは何かを、保存期、透析期において(疫学にとどまらず)論理的に考察し、より重要なものから対処する治療戦略を考える。
(7)透析患者の老化は早い:QOL と生命予後の障害因子
土谷総合病院 川西秀樹
年々透析患者の生命予後は改善していること、導入年齢の高齢化により高齢透析患者の増加が著しい。老化の予防あるいはQOL の維持が危急のテーマとなっている。治療の最終的なoutcome である生存を、量と質のバランスから考えると、今日どのようなパラダイムが必要とされているのであろうか。医学に加え、老化学、社会学的な観点からも論じる。また、統計学的手法による生存率解析の落とし穴についても触れてみたい。
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5.ディスカッション1
病態の理解や仮説に関するスライド(テーマごとに1・2 枚)を供覧しながら切り口を変えて大胆な討論を進める。データが限られた現時点での病態の解釈は一つである必要はない。
コンセンサスカンファレンス的な進行。事前に供覧スライドの確認作業が必要。
【病態の理解を深める討論テーマ】
・uremic toxin が病態に関連するメカニズムの生物学的考察
・キネティックスを考慮した除去指標のあり方
・透析患者のレドックス系の障害メカニズム:レドックスキネティックスと
マスバランス
・カルボニルストレスの経路とマスバランス
・透析患者の酸塩基平衡系
・タンパク質分子の代謝回転と病態:機能的ポピュレーションの概念
・透析患者の細胞回転速度あるいは細胞増殖能
・透析患者の免疫異常と炎症性病態
・アミロイドの炎症源性
・透析患者のエネルギー産生(ミトコンドリア機能)
・透析患者のシグナル伝達系(ホルモン、サイトカイン)
・HDF でなぜ関節痛・掻痒・色素沈着が改善しうるかのメカニズム考
・透析患者の筋萎縮
・MIA 症候群の検証
・透析患者で動脈硬化が進展する機序の貢献度
・透析患者のアミノ酸代謝
・透析患者の生理的老化と病的老化
・透析患者の生命予後を規定する因子
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6.ディスカッション2
これからの透析医療に残された研究課題と治療戦略の策定を行う。
本パネルディスカッション全体の宿題報告の位置づけ。
事前に供覧スライドの確認作業が必要。
【治療戦略にかかわる提言】順番は再構築予定
・見逃されている除去ターゲット
・浄化法の発展性、誘導施策[HDF の認可戦略含む]
・膜の機能付与の可能性[法レギュレーション含む]
・酸化ストレス、カルボニルストレスの排泄戦略は可能か
(連鎖反応系でのターゲットは何か)
・陰性荷電膜の可能性
・膜への機能付加の可能性
・親水化剤の展望
・無菌透析液調製システム
・アシドーシス是正の戦略
・透析液組成認可の“局方化”の展望
・私が考える透析液処方(パネラー全員の集約)
・アミノ酸補充の意義、投与法
・筋肉保持の戦略
・栄養状態の評価法
・動脈硬化予防のガイドライン
・透析スケジュール
・生命予後改善のための予防的バイオマーカー
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7.大会長発言(クロージングリマーク)
大会長が、透析医療が未来にどう歩むべきか、想いや哲学を含め自由に語る。
以上、文責金成泰(コーディネーター)
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